日本のお城が大好きだと叫びたい人の雑記

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お城大好き雑記 第11回 勝連グスク

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勝連グスク by:photo-ac

11回目ですね。

また沖縄へ飛びましょう。

沖縄県の勝連グスク址は世界文化遺産のなかで最古のグスク址です。

2017年に「続日本100名城」(第200番)に選定されています。

 

沖縄の世界文化遺産は9ケ所の遺産で構成されていますが、そのうち首里城を含む5ケ所がグスク〈城〉址です。

あと3つは何と言う城(グスク)址でしょうか? 答えは最後に。

 

ではちょろっと歴史からみていきましょう。

勝連グスクは、琉球王朝が安定していく過程で、国王尚泰久に最後まで抵抗した有力按司あじ)阿麻和利(あまわり)が住んでいました。

国王は阿麻和利の勢力に脅威を感じ、湾を隔てた向かい側の中グスクに重臣護佐丸(ごさまる)を住まわせて阿麻和利を牽制し、娘の百度踏揚(ももとふみあがり)を嫁がせていました。

阿麻和利は護佐丸を1458年に滅ぼし、さらに国王打倒へ動き出します。

それを妻の百度踏揚とその付き人・鬼大城(おにうふぐすく)に知られてしまい、王府軍によって滅ぼされるのですね。

阿麻和利が滅ぼされたことによって、首里城を中心とする王権は安定しました。

勝連グスクの発掘調査によって、中国製や日本製の陶磁器類が多量に出土していて、阿麻和利などの按司(城主)が海外との交易を活発に行っていたことが推測されています。

これらの出土品から勝連グスクは12~14世紀頃のグスク時代に徐々に築城・整備されていったものと考えられています。

 

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沖縄県勝連(かつれん)グスク址に初めて登城したのは1996年6月29日です。

勝連半島の付け根の小高い山の上に、大きな城壁が車窓から見えてきます。

麓の駐車場に案内所があり、パンフレットや土産物も販売しています。

綺麗なトイレもあり、前には勝連グスクの模型も設置されていて、全体像が分かりますよ。

世界遺産になったことで、整備され観光客もたくさん訪れるようになりました。

入場料は無料です。

私が初めて行った時はトイレも何もなく、観光客も私一人で、発掘調査をしていました。懐かしい思い出…。 

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パンフレットから拝借しました、全体図です。

 城は四方に眺望のきく比較的傾斜の急な孤立丘を取り込んで築城されていて、外敵をいち早く確認できることや、南側に良港を控えていることなど、極めて良好な立地条件を備えていました。

西側には抜け道伝説のある「ウシヌジガマ」と呼ばれる洞穴があります。

一の曲輪からは360度の眺望を楽しむことができ、西の中城湾、東の金武湾の両方を見ることができます。

城は四つの曲輪からなり、各曲輪は琉球石灰岩の切石を使って地形に合わせて曲線状に築かれていました。

最高所に一の曲輪があり、首里城首里以前の中山王城だったとされる浦添グスク以外にはない、珍しい瓦葺の建物があったと伝えられております。

二の曲輪には大きな殿舎跡がありますが、覆土によって遺構が保存されております。

三の曲輪は儀式などを行う広場(御庭 うなー)と考えられています。

また、三の曲輪の門は木造の櫓門があったようです。

四の曲輪の南東部の一段と高くなった個所は別名「東の曲輪」と呼ばれ城壁が巡り、水場を確保するうえで軍事的に重要な場所でした。

本土でいう連郭式の縄張りとなっています。

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四の曲輪から眺めた三の曲輪の城壁 by:photo-ac

このような沖縄のグスクには、政治の安定を願い、按司の威厳を維持する守り神として「バツカサ神」「火の神」を祀った拝所があります。

「コバツカサ神」は一の曲輪の中央部にある円柱状に加工された岩(タマノミウヂ獄)にまつられており、現在でも多くの人々が参拝に訪れます。

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真ん中の石の塊がタマノミウヂ獄 by:photo-ac

 三の曲輪には「イシヅカ神」通称「肝高(ちむたか)の御嶽(うたき)」があり、その横にはノロ(神女)が城拝みに来た時の休息する座石(トゥヌムトゥ)があります。 

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三の曲輪から金武湾を望む by:photo-ac

勝連グスクには、その後家族や友人・知人たちを案内して何回も登城しました。

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私は1996年6月28日に、沖縄の南部にある糸数(いとかず)グスク址玉城(たまグスク)知念(ちねん)グスク址を探訪。

そして翌日、沖縄本島中部の座喜味(ざきみ)グスク址に行ってから勝連グスク址に登城しました。

糸数グスクは標高183mの琉球石灰岩台地上に築かれていて、沖縄本島内ではもっとも高いところに築城されたグスクで、二番目が玉グスク、三番目が中グスクです。

この二つのグスクからの眺望は素晴らしいものがあり、各グスクについていろいろと説明したいこともありますが、残念ながらここでは省略させていただきます。

 

【答え】

2000年12月2日に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」が文化遺産として世界遺産に登録されました。

園比屋武御嶽石門(そのひやんうたきいしもん)、玉陵(たまうどうん)、識名園(しきなえん)、斎場御嶽(せいふぁうたき)の4ヶ所に首里城中グスク址座喜味グスク址今帰仁(なきじん)グスク址の4グスク址、それに今回の勝連グスク址で合計9資産で登録されております。

 

従って、答えは中グスク、今帰仁グスク、座喜味グスクです。

以下沖縄のグスクの記事です、ご参考ください。

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*勝連グスク詳細

住所:沖縄県うるま市勝連南風原3908

アクセス:
1) 那覇バスターミナルから90分屋慶名線(27、180番)西原バス停下車、徒歩約10分
2) おもろまち駅広場から90分屋慶名おもろまち線(227番)西原バス停下車、徒歩約10分
3) 那覇バスターミナルから90分与勝線(52番)勝連団地前下車、徒歩約5分
4) 宜野湾真志喜から60分前原線(61番)勝連団地前下車、徒歩約5分

営業時間:9:00~18:00

休業日:年中無休

 

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【参考文献】

文・岡田輝雄 写真・国吉和夫『世界遺産 グスク紀行 ―古琉球の光と影―』(琉球新報社 2003年5月20日発行)、「歴史散歩まっぷ 世界遺産まーい」、「勝連城跡」パンフレット他

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