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別称は鉢ケ峰(はちがみね)城で、山城です。
2006年に「日本100名城」(第32番)に選定されています。
天守などの建築物遺構や石垣などはありませんが、高田平野の西北、標高180mの春日山全山に城域が広がっている、天然の要害・難攻不落の城です。
日本五大山城のひとつに数えられています。
さて、ここで問題!
「五大山城」の後4つはどこの山城でしょうか?
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春日山城へは2002年8月24日に登城しました。
春日山城が築かれた時期は定かではありませんが、軍神と呼ばれた上杉謙信(うえすぎ けんしん)の父、長尾為景(ながお ためかげ)の代に山城としての体裁が整えられたようです。
天文17年(1548)長尾景虎(ながお かげとら 後の上杉謙信)が兄晴景(はるかげ)から家督を相続、春日山城に入城します。
越後統一を果たした謙信は、永禄4年(1561)関東管領の名跡・上杉家の名を継ぎ上杉を名のりました。
戦いに明け暮れする間も、城域を拡張・整備。
山腹に家臣団屋敷が設けられるなどして、戦国大名の本拠に相応しい大規模山城に変貌を遂げます。
繰り返された整備強化により、天正年間(1573~1593)初頭には、戦国第一の要害と呼ばれていました。
上杉景勝(うえすぎ かげかつ)のとき会津若松に移封、春日山城に慶長3年(1598)入城したのは、豊臣家の家臣・堀秀治(ほり ひではる)です。
堀氏は勃発する越後一揆に対処するために、山麓に長大な総構えの「監物堀(けんもつぼり)」を構築して防備を固めました。
春日山神社から米蔵跡、三の丸跡、二の丸跡を通って、15分ほどで本丸跡に到着します。
春日山山頂付近におかれた本丸跡と天守台跡(天守は建造されておりません)は大きな堀切(ほりきり 山の峯つづきのようなところを掘りきって渡れなくし、通行を遮断した防御施設)で分断されています。
本丸の下に、二の丸、三の丸など多くの曲輪が配置。
その周囲や尾根筋には数々の屋敷があり、軍事的にも優れている連郭式城郭の山城です。
山頂に謙信が居住し山腹に家臣団屋敷が展開するなど、居住性の高い山城でした。
堀切や竪堀(たてぼり 山の傾斜面に沿って上下(縦)に深く掘った空堀で、敵の横の移動阻止や堀伝いに登ってきた敵に対して攻撃効果がある施設)で防備されています。
謙信が自らその化身と信じ、出陣の前には必ず籠って必勝を祈願していたと言われる毘沙門堂が昭和16年(1931)に復元されていますよ。
また遺構として西の曲輪には大井戸が残っています。
城の井戸としては全国最大の直径10m、深さ8mの規模を誇り、現在も満々と水をたたえているとか。
枯渇することのない井戸は、籠城戦では最重要施設ですね。
直江家は代々上杉家に仕えた重臣ですが、上杉景勝(かげかつ)に家老として仕えた直江兼続(なおえ かねつぐ)は、NHKの大河ドラマ「天地人」で一躍有名になりましたね。
天守台跡からは直江津の港を控えた日本海や高田平野が見渡せ、この城が戦国期に相応しい山城であったことが伺われます。
平成8年に「監物堀」や土塁の一部と番小屋が復元されています。
また、春日山城史跡広場や春日山城跡ものがたり館ができていますので、在りし日の春日山城の姿を偲べますよ。
麓にある林泉寺(りんせんじ)は謙信が7歳から14歳まで仏道修行した寺です。
ここの惣門は、春日山城の搦手門を移築したものと言われていますが、確証はありません。
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私は春日山城址には2002年の8月24日に登城しましたが、この時は1泊2日で新潟県の城巡りをしました。
23日に山頂に本丸の高石垣の残る村上城址、新潟県下唯一の城郭建築物遺構の表櫓門と二層の隅櫓が残る新発田城址を探訪。
24日はタクシーの運転手さんに、春日山城址と高田城を案内してもらいました。
高田城は平成5年桃山風の御三階櫓が復興されています。
この年探訪した城・城址・陣屋址は20県46ヶ所でした。
今から思えば、よく巡ったなと思います。遊びすぎやろ。
では、最初に出したクイズの答えです↓。
【五大山城】とは
・七尾城(石川県 300m)
また「五大山岳城」 という言い方もあり、これは小谷城の代わりに、八王子城(東京都 445m)が入ります。
五大山城と五大山岳城とどう違うのか、よくわかりません。
たとえば、天空の城として有名な兵庫県の竹田城は、標高353mで広大な城域があり、石垣も立派に残っています。
しかしそうであるにも関わらず、なぜか三大山城、五大山城、五大山岳城のどれにも含まれていません。
何故でしょうか?
ご存知の方がいらしたら、ご教示願います。
*春日山城詳細
・アクセス:トキ鉄・妙高はねうまライン「春日山駅」から徒歩で40分((春日山神社・謙信公銅像まで)) /北陸自動車道「上越IC」から車で15分
・営業日:24時間
・休業日:年中無休
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【参考文献】
平井 聖監修『3 甲信越・北陸 銀嶺を望む風雪の城』(毎日新聞社 平成9年3月10日発行)、財団法人日本城郭協会監修『日本100名城公式ガイドブック』(学習研究社 2007年7月3日第1刷発行)、中井均監修『超雑学 読んだら話したくなる 日本の城』(日本実業出版社 2010年6月20日発行)、『城と城下町 東の旅』(日本通信教育連盟)他
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