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18回目ですね。
仙台城は平山城で、別称は青葉城(あおば)城、千代(せんだい)城。
2006年に「日本100名城」(第8番)に選定されています。
仙台城の場所(広瀬川西岸の青葉山)には、もともと千代城という古城がありました。
その起源は鎌倉時代にさかのぼると言われています。
そこに、前回取り上げた宇和島城の伊達秀宗の父・伊達政宗が、従来の居城・岩出山城から奥州随一の雄藩62万石の本拠地として築きました。
関ヶ原の戦いの後です。
さらに、地名を仙台に改めたのも正宗ですよ。(当ブログ管理人sekimeitikoは政宗ファンです)
仙台城の伊達政宗像は、昭和10年(1935)に正宗没後300年を記念して「伊達政宗騎馬像」が本丸に建立されました。
しかし、昭和18年の金属類回収令により撤去されます。
戦後、頭から胸は溶かされずに残っていたのが発見され、この胸像は三の丸にある仙台市博物館に展示されています。
昭和29年に政宗像はコンクリートによって立像として再建されますが、この立像は現在岩出山城に移設済み。
現在本丸跡にあるのは、昭和37年(1962)に再び騎馬像として再建されたものです。
仙台城は大地震や大火に遭いながらも、伊達氏13代の居城として威容を保ち続けました。
また、何と築城以来一度も攻撃を受けることなく、要害としての役割を果たして明治を迎えます。すごいな!!
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仙台城へは1998年9月23日に登城しました。
仙台城は、蛇行する広瀬川によって形成された河岸段丘を利用し、段丘上に本丸を配しています。
東側は広瀬川に面した高さ約70mの断崖、西側は原始林、南側は深さ約40mの龍ノ口渓谷と三方を自然に守られた天険を巧みに利用した縄張りです。
正宗の本拠たるに相応しい天下の「要害」、天険の名城と言えます。政宗っ!
この鳥観図には書かれていませんが、仙台城本丸には天守台が構えられました。
しかし幕府に対する配慮からか天守は建造していません。
代わりに、三重櫓を四基、二重櫓一基構え、さらに華麗な桃山式書院造り御殿や書院の一部を広瀬川に面した崖に置いています。
そして京都の清水寺の舞台と同じ構造で、岸に迫り出すように造られた懸造り(かけづくり)の書院にし、天守代用としたそうです。
高欄付きの廻縁を設けていて、その眺望はまさに絶景であったとか。
また金色に輝く城門などがあり、仙台城は東北一の豪華さを誇っていたと言われています。
石垣は切込接ぎ、打込接ぎ、野面積みなどの手法が使い分けられた壮大な城郭でした。
平成9年から16年の本丸石垣修復工事の際の発掘調査によって、時代の異なる2つの石垣が現石垣の中から発見されています。
過去の地震によって崩落した石垣を積み直しで元通りにするのではなく、新しい技法を採用したのでしょう。
より頑丈な石垣を、その外側に積んでいったと思われます。
仙台城の大手には伊達政宗が佐賀県の名護屋城から移築したという、雄大豪華な桃山様式の国宝の大手門がありました。
しかし惜しくも第二次世界大戦の空襲で失われています。
大手門に接続していた脇櫓だけが、民間の寄付によって昭和40年に復元されました。
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「荒城の月」の作詞者・土井晩翠(つちい ばんすい)の銅像と「荒城の月」句碑が建てられています。
また、北方面の二の丸跡地は現在東北大学の校地です。
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【宮城県城巡りの旅】
仙台城に登城した1998年9月は二泊三日で宮城県の城址巡りをしました。
9月22日は白石城。
ここは平成7年(1995)に本格木造建築で三重三階の天守や大手一の門、二の門が復元された城址です。
23日は仙台城址を見学しました。
城址内に青葉城資料展示館があり、ここで初めて食べたずんだ餅は本当に美味しかった!!幸せ。
24日は奈良時代の陸奥国府跡の多賀城址、そして隅櫓(太鼓堂)の遺構と三重三階の模擬天守(涌谷町立史料館)の涌谷要害を探訪しました。
伊達藩の支藩・白石城の城主片倉家はわずか18000石ですが、20万石の高知城に匹敵する規模の三重天守を有していました。
これからも伊達家が如何に大きな力を持っていたかが分かります。
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*仙台城詳細
・住所:仙台市青葉区川内1
・アクセス:仙台駅からバスで30分(徒歩5分)/地下鉄東西線仙台駅から列車で5分(国際センター駅下車、徒歩15分)
・営業時間:9時00分~17時00分
・休業日:年中無休
【参考文献】
平井 聖監修『1 北海道・東北 吹雪舞うみちのくの堅城』(毎日新聞社 平成9年3月25日発行)、財団法人日本城郭協会監修『日本100名城公式ガイドブック』(学習研究社 2007年7月3日第1刷発行)、中井均監修『超雑学 読んだら話したくなる 日本の城』(日本実業出版社 2010年6月20日発行)、『城と城下町 東の旅』(日本通信教育連盟)他