
お城大好き雑記が紹介するお城探訪記も、なんと第154回目になりました!
154回目は、兵庫県丹波市にある黒井城を紹介しますね。
*黒井城とは?
黒井城は、明智光秀の丹波攻めに徹底的に戦い、「丹波の赤鬼」といわれた荻野(赤井)悪右衛門直正(なおまさ)が城主だった城です。
黒井城址は、中世の城郭から織豊期の城郭へと移り変わる様子が残されている城址として国の史跡に指定され、「続日本100名城」(第163番)に選定されています。
黒井城の登山口にある幟には、「雲海に浮かぶ黒井城跡」と書かれていますよ。
別称は保月(ほげつ)城、保築(ほづき)城です。
2020年10月28日、コロナ禍で外出がままならなかった時ですが、国領温泉「助七」に1泊する友人2人と攻城しました。
今回、2026年3月11日に、再攻城してきましたので、紹介します。

*黒井城の歴史(築城から廃城まで)

黒井城は、JR福知山線黒井駅から北側に見える標高356mの猪ノ口(いのくち)山の山頂を平らに削り、築かれた山城です。
南北朝時代の建武2年(1335)に、丹波氷上郡の春日部荘を領した赤松筑前守貞範(さだのり)が山頂に築いた砦が始まりといわれています。
その後城主は変わりましたが、戦国時代となり荻野氏の城となります。

近隣の豪族から「丹波の赤鬼」と呼ばれ、恐れられていた赤井直正は、幼少の頃から豪胆で知勇に優れていたようです。
荻野氏の養子となっていた荻野(赤井)直正は、天文23年(1554)の年賀の宴で、叔父である黒井城主・荻野秋清(あききよ)を殺害し、黒井城主になります。
これにより、自ら悪右衛門と名乗るようになり、黒井城南麓に下館(現在の興禅寺)を設け、本格的に黒井城の大改修及び城下町の整備に取り掛かりました。
直正は、その頃勢力拡大を図る織田信長に服属していましたが、やがて信長に敵対
していきます。
天正3年(1575)に、信長は明智光秀を総大将として丹波平定に派遣。
光秀は丹波の国人衆の多くを服従させ、黒井城を包囲しましたが、黒井城は抵抗を続けました。
さらに、八上城主の波多野秀治と結託して、光秀軍を挟み撃ちにして壊滅的打撃を与え、光秀を撤退させます。
しかし、天正6年に直正が病死すると、翌天正7年に光秀は大軍で八上城を落とし、2回目の攻撃を黒井城にかけ、黒井城はついに落城。
落城後は、光秀の重臣・斎藤利三(としみつ)が、城主として在城し、織田方の城として使われました。
天正12年(1584)の小牧・長久手の戦いの折には、直正の末弟時直(ときなお)が家康方として黒井城に立て籠りましたが、その後廃城となりました。
*黒井城|現存する遺構・見どころ



黒井城は、山頂部の本丸の西側に西曲輪を置き、反対側のほうに空堀を隔てて二の丸、三の丸、東曲輪を階段状の連郭式に置いていました。
さらに、それらを石垣と土塁、南側と北側の下を約5mの段差で帯曲輪を巡らせ、守っていたのです。
これらを本城といっています。
本城の虎口周辺と、本丸、二の丸の南面は野面積みの石垣が積まれています。
これらの石垣は、落城後に入った斎藤氏や堀尾氏などの織田・豊臣政権下の武将が築いたのではないかと言われています。
本城部の発掘調査により、軒丸瓦や軒平瓦、鯱瓦などが出土しているので、瓦葺の建造物があったと推定されています。
また、本城を囲んで、猪ノ口山中腹に東出丸、北の丸、西の丸、太鼓の段、石踏(せきとう)の段、三段曲輪の6つの曲輪を配置し、さらに枢要な尾根に、いくつもの砦を築き、防御を固めていました。
山中の至る所に曲輪や土塁、堀切、切岸などの防御施設を構築していた難攻不落の堅城だったのですね。
















*黒井城の雑学:興禅寺と春日局

天正7年に黒井城が落城した後、統治を任された光秀の重臣斎藤利三は、下館(現在の興禅寺)を陣屋として奥丹波一円を治めます。
城下が落ち着き活気が戻ってきた頃に、利三は丹波亀山城から家族を呼び寄せます。
そして、この下館で生まれたのがお福、後に三代将軍徳川家光の乳母となり、大奥の実権を握った春日局(かすがのつぼね)です。
現在の興禅寺は、明暦4年(1658)に移築されたものです。
興禅寺には、昭和初期に建立された春日局出生地の碑があり、JR黒井伊駅前には幼いお福の像も建てられていますよ。



興禅寺の惣門は、黒井城の門材を使って建てたといわれています。
戦国時代の黒井城を偲ぶ唯一の建物です。

今も清らかな水をたたえています。



(写真は、筆者撮影)
*黒井城詳細
・住所:兵庫県丹波市春日町黒井
・アクセス:JR福知山線「黒井駅」より北へ約15分
・営業時間:24時間
・休業日:なし
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【参考文献】
公益財団法人日本城郭協会監修『続日本100名城公式ガイドブック』(学研プラ
ス 2018年5月7日第6刷発行)、『関西の城あるき』(京阪神エルマガジン社
2019年10月7日初版発行)、パンフレット「国史跡 黒井城跡」(春日町歴史民
俗資料館 H15.3)、パンフレット「国指定史跡 黒井城跡」(丹波市教育委員会
社会教育・文化財課 令和7年6月発行)他
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